猫輸出計画十二(猫、中華人民共和国に降り立つ)

航空機内では

絶えず愛猫の心配をしつつも

機内食をガッツリ食べ、ぐっすり居眠りした私だったが。。。









入境カードなどに記入する段になって、

ハタと猫の存在を思い出し、また少々悩んだ。



これまで課税対象となる荷物を持って出入境したことがないが

今回の九頭龍(猫・5歳・オス)は“Baggage Declaration Form for Incoming Passengers”に記入しなければならないのか・・・?








取り敢えず

その場になってから考えよう…と、航空機を降り

(無駄に広い)空港を闊歩して

預かり荷物の受け取りコンベアまでは順調。







コンベアまで来て、

再び、

「九頭龍は生き物だが、まさかこのコンベアに乗っては来るまい」

と思い立ち、



近くの職員さんに

「猫はどこで受け取るの?」と尋ねると







まさかの"このコンベア"に乗ってくるとの事











・・・・たたた大変だっ!!!!

マジでか!!??





慌てて、人壁の薄いところに陣取り、

荷物の川上を睨んでいると…確かに。



はるか遠くから、九頭龍のケージが流れて来た。







!!











イライラしながら、待ち構えていると

私の少し手前で

空港職員のお姐さんが“ヒョイッ”と九頭龍のケージを持ち上げ

その場に下ろしてしまった。



   それが検疫のお姐さんだった。







航空機の貨物室に入れられていた九頭龍は、

死こそまぬかれたものの、



   貨物室内はかなり揺れたらしく、

   全身をケージの四隅に突っ張って

   ガチガチに固まった状態で、

   ベルトコンベアに乗ってきた。



その様は まるで「冷凍猫・解凍中」。





触った瞬間は死体かと思った。





昔、家の裏に放置していた籠に入って死んでいた野良猫と

同じ手触りだったもの。。。。







死体かと思って、ビックリした。







誓約書もちゃんと書いてたし、

マジ死んでても文句はいえませんでした。













生きてて良かった〜(感涙)



















検疫所はベルトコンベアのすぐ奥に。
台が一つあるだけ。



後は衝立で囲った倉庫のみ。





検疫所の職員は、上記の女性と男性が一人ずつ。



当日猫が入境することは通知されて居なかったらしく、
少々慌てた様子だった。





早速日本の検疫所で発行してもらった「検疫証明書」を一部渡し、

※(前回書いたように)コピーの方を提出するよう言われた



後は

 「本来は入境後1ヶ月、検疫所に係留して様子を見るのだが、

  1ヶ月の間、中国国内で他の動物と接触させないと約束できるならば

  そのまま、猫を連れて入国しても良い」



と言われて、手続きはおしまいだった。







…簡単すぎ。





って言うか、



今日は私ホテル泊なので

 猫を連れて行けないのではないかと思うんですが。



検疫所の職員さんに相談すると、

 「無理。だって犬の餌は有るけど、猫の餌とか用意してないし」て。













仕方が無いので

猫のケージを持って ChinaCuntomsを通り

 既に人の波は消えており、同時に税関の職員も全員消えていた。

  つまり、懸案の“Baggage Declaration Form for Incoming Passengers”に記入する必要もなくなっていた。





そのまま中国に入国。







マジ適当だなwww





あんなに緊張したのに…





空港ロビーでは会社が手配してくれた不動産屋さんが出迎えてくれたので

当日のうちにアパートを決めてしまい、

九頭龍と、そのアパートに転がり込んだ。



終わりよければすべて良しッスわ。







しかし、

初めての飛行機によほど懲りたのか

九頭龍はこれまで以上にビビリの猫となり、





到着後1〜2日は(食事の時以外)ケージから出てこなくなり



4〜5日目までは、

物音がするたびに布団の中に潜り込んで

出てこない猫になってしまった。





未だに、他人が部屋に入ると

いつの間にか布団の中に隠遁する。

 つらかったんだねぇ…(涙