中国の「凄いぞ!乗り物」シリーズ《番外編》

2005/05/31 14:36


私がこれまでに乗った乗り物の中で
最も 私を 苛んだものはトヨタジープでした。



当然、
 原因は道と運転手にあるのであって、
 トヨタジープにあるわけではなく。
 これは「最悪な乗り物」としてはランキングしませんでした。



私に血便を出させた 後にも先にもただ一つの行程。
それが、トヨタジープによるチベット西部越えの行程でした。




もちろん
それまでの行程で色々とムリを重ねてきた結果でもあると思います。


私たちがチベットを巡った行程は以下のような感じでした。


先ず 西安→ゴルムドへ 火車の硬臥。
  直ぐに ゴルムド→チベット二階建て寝台バス


ラサで暫く休憩はしたのですが、更に
  ラサから二階建て寝台バスの二階後部座席に乗り込み
  数日間掛けてアリへ・・・



アリを含むチベット北西部は外国人入境禁止区域であるため
旅行会社から
「中国公安の検問があったら、見つからないようバスを降りて、
 歩いて迂回して、バスに追いついてもらうぞ」
・・・と言い渡されていました(汗


―道路も無く、
 地図もないのに どうやって迂回してもとのルートに戻れと?
―しかも徒歩でバスに追いつけるのか?
―追いつけずに、そのまま野たれ死ぬでしょう・・・どぅー考えても。
  という不安を抱えながらの行程。


そんな訳なので、
検問にかち合わなかっただけ、まあ"良し"と言えるにしても
  車酔いで、喋る事も出来ず
  高熱が出ている時のように 全身の関節の鈍痛に苦しみ、
  検問が怖くて、おちおちカーテンも開けられない
   ・・・と言う状態で数日間過ごすのは、かなりキツかったです。



更にその後、
 アリで 入境許可証(事後発行)を発行してもらって、
 カイラシュ山をコルラ。
 (コルラとは:山の裾野を お経を唱えながら 一周すること。)
 更に大型トラックをヒッチハイクして グゲ遺跡を見に行き
 マナサロワール湖を見に行きました。



上の旅程の間は、
 揺られっぱなし。
 頭もケツも打ちっぱなしで、
 体はガタガタ。
 脳みそはシェイクされてグワングワンになっていましたw




その状態で
 チベット脱出の為、トヨタジープを(中国人運転手付で)雇ったのです。


チャーター代が高額だったため
シェアしてくれる人を
乗れる人数ギリギリの7〜8人まで増やしました。
確か7〜8人だったと思いますが、あまりに記憶がおぼろげで・・・w



半死半生の道中でした。




私たちは、最後まで値切ったため
ジープの荷台部分に 無理やり作ったシートに載ることになりました。
"乗る(乗車)"と言うよりは、
  本当に"載る(積載)"という感じw


ジープが走っている間、
わたしは手鞠のように 天井⇔シートを往復し続け


真ん中に向けて傾いている即席"座席"の上で
  真ん中方向にズレて行かないよう
  必死で手すりにしがみ付き
車酔いを忘れようと
  眠っては、頭を強打して目覚め
嘔吐感のため 吐こうとして吐けず
 (元々吐けない体質なんです・泣)


最後にはマジ泣きして、年下の連れに大迷惑をかけましたw
(Yちゃん慰めてくれてありがとうございました!!)




―その道中です。
 ありえない色の便が出ました。
 見たことが無い"毒の沼地"色でした。
 血が、混じっていました。


車酔いとストレスだけで
体内器官に大きな影響があるのだ
 ・・・と言う事を実感した 初めての体験でした。




そんな最悪体験とセットになっているチベット旅行でしたが
 本当に そのヒドイ体験が記憶から薄れるほどに
 キレイでキレイでキレイな土地でした。


人も温かくて、親切でした。
いつかまた、是非行きたいと思い続けているのですが、
果たして 今の私に未だ体力が残っているか?




最近では 漢族の入植が進んでいるようで
このままではチベット固有の文化・風土がかき消されてしまうのではないかと他人事ながら心配です。
あの時のままのチベットに、いつかもう一度行きたい・・・



このとき撮った写真です↓
http://webryalbum.biglobe.ne.jp/myalbum/1003821008c600e7e2d4f9f2542ffab118c63f430/40341040339977111